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設立にあたり

MESSAGE

代表メッセージ

 私は子供の頃、テストで高い点数がとれる「できた子」ではありませんでしたが、家の本棚に並ぶ親の本を、暇があればいつも読んで「知らないことをもっと知りたがる」好奇心旺盛な子でした。

 

 そんな私と共に大きく成長した好奇心は、大学卒業後の私を渡米に駆り立て、日本人のいない現地企業で数年働くという挑戦と、一歩離れた場所で母国を見つめなおす機会も同時に与えてくれました。

 

 帰国後もインド、欧米系企業に勤めましたが、日本人の働き方や、人との関わり方の違い、仕事や生き方の価値観が海外とは全く違うことを再認識する中で、毎日残業と出張、不毛な会議で疲れ切った日本の社会人を見て、実は私自身もいつの間にかその中の一人だと気付いた時、よくよく考えると、文化や社会は社会人を「疲れ」させるきっかけで、根本の原因は子供の頃から受けてきた「教育」に問題があるのではないかと思い始めました。


 日本のそうした社会、政治・経済・国際時事問題についての関心の低さも、文化や社会そのものがそうさせているのではなく、興味を持たせないように仕向ける日本の「教育」にそもそも原因があるのだと考えるようになりました。
 

 日本には、世界に誇れる文化、歴史、芸術、最新技術がたくさんあって、物質的に豊かなのに、先進国の中で若年層の死因1位が自殺という事実があり、また、子ども達の不登校者数も年々増え続けています。

 

 不幸な子供達が増えている原因は、一方的な「規則」と「評価」でがんじがらめにし、彼ら本来の個性の輝きを押さえつけてしまっている「疲れた」大人と教育体制なのではないかと思うのです。

 今のままの画一的な公教育で、大人によって決められたことしかやってこなかった彼らが大人になったとき、どんな社会人になって、どんな社会を築いているでしょうか。

 

 無限に広がる可能性と、明るい未来が待っているこれからの日本の社会を担う子供達をこのままにしてはいけないと、母親になったことでさらに強く思うようになった私は、いつしか「子供達のための学校を創りたい」という気持ちが膨らんでいました。

 

 子供達の本来ある姿は、大人や社会に見守られながら、自由に毎日仲間と遊び、めいっぱい楽しみ、そこから面白いものを見つけ、自分の好奇心を体験したことのない外に広がる世界に向け、ちょっと覗いてみたり、そこに思いっきり飛び込んでみたり、自分の意思でワクワクドキドキしながら未来という大海を航海し世界を冒険をしていくものではないかと思うのです。

 これから、今よりも更に社会の多様化が進み、変化の激しい未来があるからこそ、子供達にはその大きな好奇心を持って、たくさんの冒険を経験し、どこに行っても、多くの困難に直面しても、胸を張って、自分の力で幸せをつかみ、力強く生きていって欲しいと願ってやみません。

 

 生涯元気で幸福であり続け、未来を自ら創造する力を持った子供達を育むには、それを支える幸せな大人と健全な社会が不可欠です。
 そういう大人と社会を生み出すには、子供達のそれぞれの個性を輝かせ、自ら進んで思う存分に楽しく学び、自身が未来を創る一員であると認識できる「教育」が基礎になるものと私は思っています。

 

 そのような環境で育った子ども達が成長し、親になり、子へ引き継がれていく幸せの循環が、何十年、何百年、何千年と続いて豊かな文化が培われていき、皆が幸せになる社会になっていくものだと信じています。

代表 レイブン澄

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